重要刀剣 奥州仙台住山城守藤原国包
金象嵌 寛文十一年十二月十六日、二ツ胴土壇入、切手逢田安太夫(花押) |
筧 新兵衛差領之内 |
『日本刀大鑑』 『名刀図鑑』所載 |
朱潤塗黒漆波文塗鞘打刀拵 |
拵全長三尺三寸五分 |
柄長八寸五分 金着二重 |
陸奥国 (陸前) 寛文 三百三十一年前 『刀長二尺六寸六分』 |
彫刻 表 摩利支尊天 文字蔭刻 |
裏 八幡大菩薩 文字蔭刻 |
形状: 鎬造、庵棟、反り浅く、中峰。 |
鍛 : 小板目、柾がかり、地沸つく。 |
刃文: 広直刃、小互の目交じり、小足入り、砂流しかかり、小沸つく。 |
帽子: 直ぐに掃きかけ、殆んど焼つめとなる。 |
彫物: 表 八幡大菩薩 裏 摩利支尊天の文字。 |
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目筋違い、目釘孔二。 |
解説 この刀は、豪快な作風、茎の金象嵌とあいまって、古来著名なもの |
である。地鉄の柾目が整然とし、帽子が見事な焼きつめで掃きかけ |
ている。また銘ぶりはやや細鏨の点が特徴といえよう。 |
なお、国包に裁断銘のあるのは珍しい。 |
日本刀大鑑より |